中国では現在、ゲームへの規制が行われています。
中国政府規制による2019年まで新作ゲームの認可凍結の見通し
中国のゲーム業界は、政府による新作ゲームの認可凍結が年明けまで続くとみている。世界最大のゲーム市場である同国でオンラインゲームを配信するインターネットサービス大手の騰訊控股(テンセント)などのゲームメーカーには、さらなる打撃になりそうだ。
3月末、中国のメディア規制が国の管轄から共産党の直接的な統制下へと変更されたのを受けて、規制当局はオンラインゲームの配信許認可を凍結した。
[FT]テンセント、中国のゲーム規制継続で打撃拡大 - 日本経済新聞日本経済新聞の電子版。日経や日経BPの提供する経済、企業、国際、政治、マーケット、情報・通信、社会など各分野のニュース。ビジネス、マネー、IT、スポーツ、住宅、キャリアなどの専門情報も満載。
中国政府によるゲーム規制により、中国での新作ゲームの認可凍結が年明け(2019年)まで続くと日経新聞に記されています。
中国は今年、新作ゲーム、特にオンラインゲームに対して強い規制を行っています。
中国がゲーム規制を行う理由
表向きには、習近平主席によると「社会全体が、子供の目を大事にするために行動しなければなりません」と中国の若者の視力が世界一悪化していると述べています。
そして、中国のゲームのライセンスを管理している国家新聞出版局の方針として「新しいインターネットのオンラインゲーム事業者の数を国が示す条件の下で制限し、年齢に応じた規制システムを探ります。未成年者のオンラインゲームの利用時間を制限するため、全てのオンラインゲーム規制を実施する」と発表されています。
中国テンセントが日本に進出
テンセントがスクエニと戦略的提携を発表したことは記憶に新しいのですが、中国でのゲーム規制があった影響は確実にあるでしょうね。
ちなみにテンセントの規模は日本の任天堂以上。時価総額4,000億ドル(45兆円)の世界第8位、中国ではアリババに次いで2位の大企業です。収益の半分はゲームの会社ですので、今回の規制は非常に大きな痛手になっています。
しかし、中国は海外企業への規制が厳しく、GoogleやFacebookも規制されており、中国を撤退しています。一方、テンセントは中国共産党がバックについています。よって、テンセントが中国内ゲーム市場を制覇できているともいえます。
中国ゲーム規制の一例

少し前に「モンスターハンター:ワールド」が、コンテンツが不適切だとして、たった5日で配信停止になりました。モンハンといえば日本のカプコンの作品ですが、テンセントが配信して中国で配信されていました。
基本的に中国は、国のお金が国外に逃げるので海外のヒット作品などは快く思っていません。
これらのゲーム規制により、テンセントが発表した今年第2四半期の業績は、利益が大幅に減少、株価も暴落、時価総額は1月から1500億ドル(約16.6兆円)も失われました。
ゲーム障害への懸念が原因か
中国のゲーム規制の原因は表向きは「目を守るため」ということですが、「ゲーム障害への懸念」が本音であると言われています。
以前、WHO(世界保健機関)にて死因や疾病の国際的な統計基準として「ゲーム障害(ゲーム依存症)」が正式に追加されました。
実際、中国でもオンラインゲーム中毒による患者が増えています。
最後に
以前の記事でも書きましたが、僕自身、ゲーム依存になっていた時期があったので、ゲームに中毒性があるのは間違いないです。
しかし、コントロールできれば人生をより楽しいものにしてくれるものです。
そもそも中国で規制のあるものは、大抵が大ヒットします。
Twitter、Facebook、Googleなどのインターネット関連がそうですね。
中国の規制は痛手ではあると思いますが、それゆえにゲーム市場も全世界でより大きく成長していくことになるでしょう。