任天堂スイッチ版の「ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めてS(DQ11S)」を購入し、クリアしました。
僕はかつてPS4版で発売日に出た無印版のドラクエ11もクリア経験があり、ドラクエ11とドラクエ11sの違いなども記事にします。
※記事にはネタバレがあります
100時間クリア神ゲー動画
クリア後のやりこみの一部のボス戦もあります。
強い・・・。
任天堂スイッチ版ドラクエ11sの感想・評価レビュー
点数:96点(100点満点中)
ドラクエ11Sは、僕にとって本当の神ゲーです。
過去作を含めたドラクエの中でもドラクエ史上最高の出来と感じました!
僕がレビュー点数で90点以上をつけることは稀です。
しかも95点以上は、過去初。
昔の僕の多数のゲームブログ等でも95点以上はつけたことはありません。
それくらい素晴らしく、一つの時代を築いてきたドラクエの凄さを感じる作品でした。
ゲームは、一定の面白さを超えると「すごいなー」という感情もわいてきます。
そして、そのすごさの先を超えると、手放しに称賛し、感謝したくなる気持ちになります。
今回は、それを更に超え、それらの感情が加わり余韻(よいん)にひたりながらも「面白さを伝えずにはいられない」という気持ちになりました。
結果、後でこのドラクエ11sのレビュー記事を見返してみて、良い点ばかりで何だがステマのような記事になってしまいましたw
そして、ちょっとした不満点を追記したくらいです。
しかし、本当に面白かったので仕方がないです。
本当に神ゲーで面白くて満足すると、こんな感じになるんだなと思いました。
2022年5月27日にドラクエは36周年を迎えました。
初めてドラクエシリーズを遊ぶ方も、なぜドラクエが長年愛され、国民的ゲームと呼ばれているのかがドラクエ11sでわかると思います。
ドラクエ11sは、老若男女、子供にも自信をもっておススメできる作品です。
「日本のおススメゲームってない?」と外人さんに聞かれても、自信をもって「ドラクエ11s」だと言えます。
後世に残したいゲームの1本です。
僕は、ドラクエは9以外は全て遊んだことがあります。
無印のドラクエ11を発売日に1度PS4で遊び、今回、switchでドラクエ11sを購入して遊びました。
内容がほぼ同じなのでぶっちゃけ2回目のようなものですが、2回目の方が面白かったのは初かもしれません。
11Sになり、ドラクエらしさを残しつつ、ドラクエ自体も進化していました。
そういった点を含めて、詳しくレビューをしていきたいと思います。
作り手の温かみ、人間性と優しさ
ドラゴンクエストの生みの親は、シナリオライターの堀井 雄二(ほりい ゆうじ)さん。
2022年で68歳になりますが、今なお現役でドラクエ作品の制作にかかわっています。
ドラクエ11のシナリオも堀井さんが手がけています。
▲6年前のドラクエ30周年記念特番。ドラクエの生みの親である堀井さんのゲームに対する姿勢がわかります。当時のドラクエ11の開発の様子も。
堀井さんをはじめとするドラクエスタッフの作り手によるユーザーを迷わせない細かな配慮やわかりやすさ、温かみを感じる点は他のゲームとレベルが違うと感じました。
もはや、日本の匠(たくみ)レベルです。
ドラクエ11sは、随所に温かみや、優しさを感じます。
まず、遊んでいて感じるのは、「骨折り損のくたびれもうけ」が少ないです。
道を外れ、遠くまで来たのに何もないと「寄り道」とはいえ、少しガッカリします。
しかし、ドラクエでは「ここに何かありそうだな、何かあるかも?」という道を外れた場所には宝箱など何かしらあります。
この割合は、他ゲーに比べて圧倒的に多いです。
よって、また散策してみよう!という好奇心がおきます。
また、ちょっとした演出が随所に見られました。
例えば、宝箱付近に、時々、もののけ姫のキャラの「こだま」のような生物(ルッチ族)がノンビリと座っています。
そして、ドラクエといえば、本棚にある書籍。
レシピブックのような冒険に役立つアイテムだけでなく、ついクスリとするような、ついつい読んでしまう日記などもあります。
そして、ぱふぱふ。
ぱふぱふに称号があるのは、ドラクエくらいでしょうw
なお、世界一健全な「ぱふぱふ」のでご安心ください。
またドラクエのモンスターは、怖いというよりもカワイイ系のモンスターが多いです。
3D版のスライム。
ぷるぷるで思わず触りたくなります。
倒すのが可哀そうになるくらい自然と親しみが持てます。
ゴーストライターの事件の指示書っていうのを見て、つい思い出しちゃう堀井さんのスライム pic.twitter.com/nNIT7bkn23
— おがきちか (@chikaxavi) February 6, 2014
モンスター等のドラゴンクエストのキャラデザインは、Drスランプアラレちゃんやドラゴンボールやでお馴染みの漫画家:鳥山明(とりやまあきら)さんです。
堀井さんが元から考えていたスライムだったら、今のドラクエのスライムのような人気は無かったかもしれません。
スライムナイトなど一部のモンスターに乗ることも可能です!
ナイトが勇者に席を奪われ、振り落とされそうになって必死にしがみついている姿が可愛いですw
このようなちょっとした演出が随所に温かみを感じさせてくれます。
ドラクエは「作り手の人間の温かみ」を感じます。ゲーム内でそれらが随所にちりばめられており、気が付く方は気が付くと思います。
また物語には、メッセージも随所に込められています。
昔はよくわかりませんでしたが、今となってはそうだなと感じる所が多々あり、気に入っています。
進化と不変、広い選択肢
ドラクエ11sは、現代的なゲーム進化を入れながらも、それを強要せず、選択できるようにして往年のプレイヤーにも楽しんでもらえるような不変的な選択肢を与えている点が特徴的です。
例えば、今作のドラクエ11sでは、3Dと2Dを選択でき、1本で両方体験できる点などで現れています。(教会で変更できます)
現在のゲームは、ほとんどが3Dです。
しかし、ドラクエは35年以上の歴史あるゲーム。
往年のドラクエは2Dで今も2Dが好きな方もいます。
本来なら、少数派の2Dはなくし、現在では当たり前の3Dのみになると思うのです。
しかし、ドラクエ11の場合は、「それならば両方つくってしまおう!」という昔の2Dが好きなプレイヤーや3Dが苦手なプレイヤー、どちらも遊びたいという人にも楽しめるつくりになっています。
キャラクターボイス(声)などもそうです。
今のゲームは、ボイスありが基本です。
しかし、ドラクエでは過去作品はボイスなしが基本。
現代のボイスが苦手な人も楽しめるように声なし設定も可能です。
2Dと3Dやボイスなどは途中で切り替えて変更可能です。
僕は、PS4版(初版のもの、今はボイスありもあります。)は声なしでやりましたが、今回のスイッチ版の声アリはめちゃくちゃ良かったと感じました。
声に慣れていない往年のドラクエプレイヤーの方も1度は試して欲しいですね。
「ふっかつのじゅもん」などもそうですね。
今は自動セーブが当たり前で、今の子供たちにとっては、ぶっちゃけセキュリティの2段階認証のパスワードと感じるかもしれないほど死滅したシステムです。
しかし、ドラクエはそういった部分も残しています。
このようにドラクエ11sは、ボイスなど現代的なゲームの進化を取り入れながらも、往年のファンにも楽しめるような不変(昔のドラクエ)から選択できる要素が随所にあります。
▲1988年のドラクエ3発売時代の堀井雄二さん。「やる人の身になって作る」と述べられているように、以降のドラクエはユーザー目線が強くなり、あらゆるニーズに答えようとしており、ドラクエ3あたりから格段に良くなったと僕は思っています。
個人的に驚いたのは、「ふりがな設定」です。
ドラクエでは、漢字が苦手な人のために「ふりがな」が良く使われているのですが、それで文字が増えて逆に見にくくなったり、まどろっこしい人もいます。
その需要に答えて「ふりがな設定」の切り替えが出来るのは凄いなと思いました。
こんな細かい設定があるのは、ドラクエくらいです。
往年のファンを大切にし、現代のゲーム要素も取り入れており、多くのニーズに答えているからこそ、ドラクエは国民的なゲームになったとも言えるでしょう。
難易度
ドラクエ11sは極力ストレスを与えないようなゲームの作りであり、難易度は比較的、易しめです。
▲序盤でやられました!油断大敵!
ただ、レベルを上げないと倒すのが難しいボスも多いので注意が必要です。
また、やりこみ要素の敵はそれなりに強いです。
もしも、ゲームの難易度を上げたい場合は、しばりプレイで「すべての敵が強い」を選択しましょう。
かなり難易度が上がります。
教会などでしばりを解除することは可能です。
ただし、しばりプレイは、冒険の書の作成をして名前をつける際タイミングでXボタンを押した最初のみ以外で途中で追加や変更を設定することができません。
BGM
優れた作品には、支える優れたスタッフさんが多数います。
その中の1人は先ほど述べたキャラクターデザインの「とりやまあきら」さんです。
しかし、忘れてはいけないのは、ドラクエの曲を担当していた「すぎやまこういち」さんです。
なお、すぎやまこういちさんは、2021年9月30日、敗血症性ショックのために他界されました。
ご冥福をお祈り申し上げます。
ドラクエのBGMは主にクラシック。
これが非常に印象的で頭の中に残ります。
▲ドラクエのBGMで僕が好きなラーミアの曲「おおぞらをとぶ」。
不思議と、胸がいっぱいになり泣けました。
僕が1,2番を争うほど好き曲は、「ドラクエ3」のフィールドのBGM「冒険の旅」。
初めてドラクエ11sで聴いたときは、鳥肌が立ち、思わず口ずさむほどでした。
ドラクエ4の5章の仲間が揃う前の勇者のフィールド曲のBGM(勇者の故郷)もBGMが暗い感じから勢いのある感じに途中で変わって僕の中では1,2を争うほどすごく好きなのですが、そっちは残念ながら無かったです。
村を滅ぼされた勇者の気持ちが伝わるような曲で本作には出ませんが個人的におススメです。
次のドラクエ16がダークな雰囲気みたいなので出るのを期待していますw
ドラクエ11sでは、他にも過去作のBGMが随所に織り込まれています。
「すぎやまこういち」さんのBGMは、何十年経った今も口ずさめるくらいは、覚えているのが不思議なんですよね。
そもそも、僕は、クラシック曲は、基本、眠くなります。
しかし、ドラクエのクラシック曲のBGMは飽きず、大半が耳に残っており、ドラクエにはなくてはならないBGMだと感じています。
不満点・あわなかった部分
※あとで記事を自分で見返して追記しました。
・ちょっとした段差が超えられない(3Dモード)
→ もともとオープンワールドではないので仕方がないのですが、同じような高さの段差でも飛び越えられる段差とそうでない段差があり、迷う事がありました。
・家の中などで素早く回転すると画面酔いすることがあった(3Dモード)
→設定でカメラの視点移動のスピードを変えるまでの初期設定段階で3D酔いがありました。視点移動のスピードを遅くすると3D酔いせず、良くなりました。
歴代ドラクエシリーズの世界を冒険(ヨッチの世界)
ドラクエ11sで特に良かったコンテンツは、歴代ドラクエシリーズの世界を冒険できたことです。
往年のドラクエファンには、たまらないドラクエ11sの追加要素です。
過去のドラクエ作品の名場面を舞台にしたもので、これがガチで最高でした。
普段、1人ごとをいう事がない僕が、思わず1人ごとで「神ゲーだっはw」といったほどです。
懐かしさと嬉しさ、楽しさが入り交じり、思わず笑顔でニコニコになりましたね。
ロザリーヒルズのロザリーの部屋のピサロナイト戦。
ピサロナイトがアイスコンドルを仲間に呼び出す行動も健在。
ヨッチの世界では、各ドラクエの名所を訪れることができ、懐かしすぎてヤバかったですw
ドラクエ8のトロデーン城。
入り口がいばらで覆われて入れなかった記憶があります。
確かここらへんで月の光がさしていた記憶がうっすらとあります。(違うかも)
ハッキリと覚えていなくても何となく覚えている感じ。
それほどドラクエの過去作の印象は強かったです。
ドラクエ11と11Sの違い
結論から言うと、ドラクエ11Sは、ドラクエ11のアップデート(上位)版です。
購入するならドラクエ11を推奨します。
※なお、新価格版はPS4等の任天堂スイッチ以外のプラットフォームで11sが発売された際にゴージャス版の内容をそのままに価格が安くなって発売されたものです。
任天堂スイッチ版は特に関係がありません。
もし、プレステ等で購入するなら、中身はゴージャス版と同じで新価格版の方が安いので新価格版を買うことをおすすめします。
▼ドラクエ11s追加要素
・新ストーリー追加(メインキャラの追加シナリオ)
・機種によらず、2Dと3Dの切り替え可能。
・BGMがオーケストラ、シンセサイザーに切り替え可能。
・ボイスドラマ収録。
・声優がセリフを話してフルボイス化。
・敵に触れてもバトルにならないものや、空を飛ぶ乗り物などが乗り物モンスターの追加。
・バトルスピード変更可能。
・おしゃれ(見た目)装備の追加。
・フォトモードの追加
・歴代ドラクエシリーズの世界を冒険(ヨッチの世界)
・ふっかつのじゅもんのパワーアップ。ふっかつのじゅもんでだいたい同じところから冒険をはじめるだけでなく、どこからプレイするか選択も可能。さいしょから強い状態で始めることも可能。
・移動中に仲間の姿が見え、会話も可能。
・+ボタンを押すと便利メニューが出てウマなどをスグ呼んだり、鍛冶をその場で出来たり、マップ上にある宝箱の数などがわかる。
・進化したバトル(キャラが喋る、カメラモード切替、吹き出し表示など)
・しばりプレイ追加
クリアまでにかかった時間とレベル
クリアまでにかかった時間は、ボスまではLv49で62時間ほど。
ボスは、危ないシーンもありましたが、このレベルだと少し余裕がありました。
そして、ボスを倒したと思ったら、続きがあってLv62で93時間ほどで真ボスを倒しました。
このレベルでも真ボスの状態異常技が痛くて、けっこうキツかったです。
真ボスを倒した時、味方が1人死んでいたほどです。
主人公がベホマズンを覚えていなかったり、回復力の高いセーニャがいなかったり、特に状態異常の耐性がないと、けんじゃの石を持っていてもきついかもしれないです。
時間は真ボスを倒すまでに最終的には93時間ほどでした。
しかし、真ボス撃破後にもやりこみがあったり、クエスト消化率も8割ほどだったのでまだまだ遊べると思います。
ボリュームは多いです。
最後に
無印のドラクエ11も遊んでいましたが、11sはより満足しました。
全体的にオンラインゲームのドラクエ10に似ているので、またドラクエ10がやりたくなったくらいです。(ドラクエ10は、面白すぎてハマりそうだったので止めました。)
話を戻して、ドラクエ11sは、日本を代表する国民的ゲーム「ドラクエ」にふさわしい出来でした。
ゲームの面白さはもちろん、作り手の優しさや温かみ、作品の丁寧さ等がとても伝わる作品。
任天堂スイッチを持っているなら購入を強くおススメしたいです。
僕の命尽きる前にこのゲームに出会えたことに感謝します。
ありがとうございました。